川端龍子

川端龍子さんの作品を紹介します。

川端さんの作品の特徴は、大きな作品作りが特徴的だなと思いました。
この作品もそうなのですが、この作品の大きさは屏風絵になります。
屏風が4枚の大きさの絵になります。

前にも屏風絵の統一することの難しさのようなものを言った気がしますが、改めまして、

屏風絵というのは、1枚1枚を個々で描くのではなく、全ての枚数を統一して、どの場所に力を入れる戸叶差別なく描いているのが理想の描き方になると思います。

この作品でもそうだと思いますが、この作品は非常に面白い構図をしているなと思います。

なぜその印象を持ったのかというと、この作品に描かれている鳥は、下から鳥を見た様子が描かれていて、しかも月の前を横切ろうとしている瞬間が描かれています。

 

それだけでもこの組み合わせと、構図に面白さを感じますね。

 

しかも、私は鳥が好きなんですが、この構図で鳥の様子を描いている作家さんは珍しいなと思いました。

 

鳥は、飛んでいる最中は足を体の内側にひそめるようにしまいます。この作品ではよくわかると思います。

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こういった作品をみて、この作品のサイズの話に戻ります。が、これは屏風絵なんですね。

とおもうとやっぱり大きさに驚きです。

これだけの情報量をこの大きさに絵が買うというのは、細かい点をみられてしまう。ということが起きます。

実は、作品を描く際に、小さな画面だと、細かいものを必死に描いてもさほど見えないんですね。

それを題材にして、点描画などの細かい作業だと別になりますが、

だからといって大雑把に描くのではなく程よい感じで絵開かなければいけません。

 

では、この作品のように大きな作品になると、どうなるのかというと

 

見る人の目線に近いので、細かい作業がみられてしまう可能性が高いです。

しかも、大きい作品になればなるほど細かく描いたところは、一瞬では、見る側の人からは気づかれません。なので、どうしてもこの表現を見せたいとかいうならば、その作品に興味の持つような工夫も大切になってきます。

 

絵を描く際に、どこをみて欲しい、もしみてもらうものではなく記録だとしても、どこを気にしてどの部分を魅力だと感じて描いたのかが気になるポイントになるのではないでしょうか?

刑部人

刑部人さんの作品を紹介します。

刑部さんの作品の特徴は、風景画を描いていることが特徴の一つとなります。

風景画を描くというのは、その場を見て、なんだか印象深かったりするのが作者さんの思いであると思います。

この作品の場所は、どこになるんでしょうか?

どこかの栽培場所なんでしょうか?木がたくさん見えますね。

きっと刑部さんの描きたいポイントとなったのはこの木々の並びの美しさと、その木に生えているものが気になったんじゃないかなとおもいます。

また、この背景に描かれている建物は、十字架が見えるのでこの場所は教会なんでしょうね。

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ここで、こんな美しい風景は、どこかの外国なのかな〜なんて思いました。

風景画って魅力的ですね!

見所がありすぎて、いろんなところに目がいってしまうのも風景画の魅力であると思います。

牧野伸英

牧野伸英さんの作品を紹介します。
牧野さんの作品の特徴は、植物の作品を多く輩出しています。
この作品も、植物の静物画という感じになっていますね。

牧野さんの描く花には、それぞれ特徴をしっかりとつかんだ絵の描き方をしているのも印象に残ります。

花びらって光とかに当たると透けて見えるのが大体です。
その透け具合とかの調節もしっかりと表現されているのは牧野さんの素晴らしいことだなと思います。

この作品の中に描かれている花は、何の花なんでしょうか?
黄色い花だけれど、いろんな色を使っているのも特徴的だなとおもいます。

絵を描くときは大体そんな感じでいろんな色を混ぜて陰影の表現とかをしますよね!

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この作品の中で私が気になったところは背景です。
周りとの調和を取るためだけではないと思いますが、背景をグラデーションにしているのもなかなか気になるところです。
茎?この花の根の部分に近づけば近づくほど、背景の色が濃くなり、花びらだけになればなるほど色が薄く、白っぽく表現されるのはきっとそういう表現をすることで見せ方に変化を与えているんではないでしょうか?

こういった表現をすることによって、色がグラデーションになることで、視界が広がっていくそんなイメージもあると思います。

宮北千織

宮北千織さんの作品を紹介します。
宮北さんの作品は、繊細な作品作りをしているのが特徴的だなとおもいます。

いつも見る作品は、女性がモデルとして描かれていて、背景がだいたいオレンジになっています。
この作品では背景の色はそんなに乗っていないんですが、いつも紹介する作品はそのような作品が多いです。
また、普通の人間のような色を使うのではなく、宮北さんが決めた色を使うことで宮北さん流という物を作り出していると思います。

この作品のタイトルは、《想》という題名でした。

少女が抱える想いはなんでしょうか?
それは、背景にも描かれているいろんな模様や景色から読み取ることが可能な気もします。
そこから本人にしかわからないけれど、想像しながら見るのも楽しみの1つになると思います。

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少女は、なぜ消えそうになっているのかも気になります。

もし、この世界が少女の幻想的な世界、夢だとしたら、想いが達成・報われれることで少女が消えそうになっているのかな?なんて思いました。

大山忠作

大山忠作さんの作品を紹介します。

大山さんはこの鯉が題材に描かれている作品が多いです。

 

この作品の中での鯉のなんだか仲良く2匹が水中を泳いでいるようなそんなイメージがします。

すごく可愛らしい様子ですね。

また、この水中というのを表現するためには何かを変えたり工夫したりしていると思いますが、何が違うんでしょうか?

ということで私の見たときの感想ですが、この上に描かれている葉っぱがすごく印象的になるのではないでしょうか?

この川?なのか池なのか。その水底に、葉っぱの影が落ちているのがわかると思います。

こういったところから鯉はこの葉っぱよりも下にいることがわかりますね!

だから水面の表現をしなくても、水中に鯉が泳いでいるんだなということがなんとなくでもわかると思います。

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また、鯉の鱗も見て欲しいなと思います。

細かく繊細に表現されているのも特徴の1つだと思います。

浜田昇児

浜田昇児さんの作品を紹介します。

浜田さんの描く作品は自然を題材にしていることが多く、またこの色味をしているのが特徴的です。

この緑色・自然色を使うことで安心するというか落ち着いた感じがします。

これはきっと色味の持ち味を生かせているんでしょうね。

どの色にも補色と言うものが存在するのはご存知ですか?

奥の方には光が見えるからここで黄色など、普段明るいところに使う色を使うのではなく、淡い色に変えて行っているのがいいなとおもいます。

緑の補色はオレンジです。

補色同士が重なってしまうと目がチカチカしたりするのであまり一緒に使うことを好まないです。

 

 

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しかし、それは表現の仕方によって違うのでそれはそれで見ていて面白いと思いますが、浜田さんのコンセプトは落ち着いた絵だと思います。

藤島武二

藤島武二さんの作品を紹介します。
藤島さんの作品は、いろんな画風を持っているような印象を受けました。

藤島さん自身の過去をみてみると日本にはもちろんいましたが、そこでは東京芸大に在籍する際に、黒田清輝さんに推薦されて入ったそうです。
あの黒田さんに認められる作家だったと思うとすごいですね。
こういうのは、その当時より、今見たく時が経った時に素晴らしさというものは生まれてくると思います。

 

そして、武藤さんは日本からパリに渡り、その後イタリアにいったりと国をたくさん超えてきました。

画風というのは本来そんなに変わるようなものではないけれどなにかの影響で画風が変わったりすることはないこともないんですね。

 

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この上の作品と、下の作品だと印象が違うように見えるのはそういったところからあるのかな?と思います。

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杉山寧

杉山寧さんの作品を紹介します。
杉山さんの作品はとても色が素敵だなと想います。

この作品の中に描かれている色と言ったらパッっとみて、この青い海が印象的ですね。

しかも青の色も一色だけではなくたくさんの色味が入り混じっている色です。

どこの場所を切り取っても違う色での表現をしていますね。

色というのは不思議で、色味の変化をするのに、いろんな方法があります。

混色をするのもあり、水や解き油などのそれぞれの画法によって違いますが、そういうものでの色を変えたりなど、また、色を重ねる時に乾いた絵の具の上に乗せる時と、乾いていない絵の具の上にさらに載せるのだとそれもそれで変わってきます。

なので、この作品はどうやって色の変化をつけてきたのかわかりませんが、すごくそういうところも気になるなと思いました。

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山口薫

山口薫さんの作品を紹介します。

山口さんの作品を見て私が思ったのは、すごく個性の強い方なんだなという印象でした。
作品には想いが込められているのはわかるのですが、見たときなんだか強い個性を訴えるような感じがしました。

この作品は、秋を伝える柿の実を描いているそうです。

春夏秋冬を伝えるのは、雨だけではなくいろんな自然からも伝えられています。

特に食べ物も同じような感じです。

柿は、秋の時が一番美味しいし、出てきますよね。

そこで山口さんの表現にはいろんな下地を使っているのが伺えると思います。

この作品には、下地に何色もの色が使われているのは見えますか?

この表現があってからこその作品作りということはよくあります。

それがあって全体の構図が決まったり、表現が決まったりするのでそういうのは面白いですよね!

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木村武山

木村武山さんの作品を紹介します。
木村さんの作品は、全体的に日本画らしい作品を作っているなと思いました。

日本画の絵は、鮮やかな色彩で淡白な色味の表現が主に見られると思います。

この作品の中にも、いろんな色味が入っていますが、別に濃い!というわけではなく、しっかりと色も載っていますが、淡い色味に変換されて使われているので落ち着いた配色を見ることができるんじゃないんでしょうか?

そういうところは木村さんのテクニックではあると思います。

 

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この作品には優しさが感じられます。

神様とされているモデルの方はすごく美しく神々しく描かれていますね。

それも、ギラギラとしたりしているのではなく自然と目に入ってきて、優しさに包まれるような絵のタッチをしていると思います。

 

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