富田溪仙

おはようございます。

今日はめちゃくちゃ寒いです…。凍えそう…。
富田溪仙さんの作品を紹介します。

富田さんは再興日本美術院の同人として大正から昭和のはじめにかけて独得の作風をもって知られた画家さんです。
渓仙芸術の特徴は、自然の外観にこだわらず、自由に形を変え大胆に省略する奔放な表現と色彩の絢爛たる効果です。

その画面は律動的に構成され、豊かな情感をたたえているのが特徴的です。

この作品に描かれるものに対してのこの滑らかな筆の流れというのもあり、流動性もあり簡略的な絵柄にもかかわらずはっきりとした意思を持った絵柄がとても印象的に見えます。

この絵の上にも描く?書かれているような文字にも読ませる字でもありますが、見せる字を描くような感じで書いているのもなかなか特徴的でもありこれがあるこそより引き立つものが出てくるのかと思います。

堅山南風

堅山南風さんの作品を紹介します。

 

堅山さんは1912年の文展で2等に入選しました。

1等に該当する作品がなかった事から、事実上の彩釉少々に輝きました。

このときから横山大観さんに師事して日本画を学びながら再興日本美術院にて次々と作品を発表します。

 

一時的にスランプに陥りインドに渡りました。

堅山さんの作品には細やかなタッチの他にもよりそのものの特徴を読み取る力があると思います。

また、最小限での観察力(というのは私の中では特徴を捉えてその簡潔な表現方法をどう作るかを試行錯誤する様子)をきちんとつけているのが魅力なのではないでしょうか。

 

不自然に見えるのではなく、全体的に柔らかなタッチをしているのでまとまりもよく仕上がり自体もいい作品になっているなと感じました。

 

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この作品からも、柿の特徴をはっきりと捉えていて、葉っぱや茎の状態を理解した上での表現力になっていると思いました。

堀川えい子

堀川えい子さんの紹介をします。

堀川さんの作品は、植物や鳥などの小動物を描くことが多く見られます。

その絵のタッチには独特な方法がしっかりとあって、どんなに細かいものであっても書き込みをしっかり作ることでよりリアルなものを描いていると思います。

松の木のこの細かな葉となる針葉の線の書き込み、背景や光の当たり具合などで変化する緑の幅がそれぞれしっかりと設定されていて見やすく全体の構成にも気を使って描かれているなと思いました。

また、所々に模様のようなものがちりばめられていますがその画面全体に不自然にならないように描かれていて、こういったところから風が何かを持ってきている。といえるようなそんな意図的なようなものも感じさせてくれます。

そういうのもなかなか面白くていいですね!

松本哲男

松本哲男さんの作品を紹介します。

松本さんは1943年栃木県に生まれました。

松本さんの作品の中には神秘的な描写がよりリアルに描かれており、絵の中に吸い込まれるような心の奥に入り込んでくるように感情移入すてしまうほど清らかな美しい作品ができていると思います。

また、生命力を感じさせるような大迫力のあるものの中、色味たくさん使っているわけでもなく、あるだけの力で技術を駆使して作っているように感じます。

 

全体的な大きさはおおきく、それだけでも圧倒されてしまう事もあるのですが、絵の迫力から体に絵からの情景が染み渡ってきます。

浜田台児

浜田台児さんの作品を紹介します。

浜田さんは伊東深水さんや橋本明治さんを師事しています。

 

浜田さんの作品は初めて見たときの印象はかわいらしいのが印象的でした。

色味にも特徴を感じさせてくれますが、全体的に柔らかなタッチで描かれています。

曲線であったり、ものの輪郭線にもかたい印象が打破されていて、しかし、そのモチーフのしっかりとした特徴を見落とす事なく、観察されているなと思いました。

モチーフの多くには鳥が描かれている事が多いのですが、それぞれの鳥が持っている魅力的瞬間を分かった上の表現力で美しく仕上げられていると思います。

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この作品の中に描かれている花の繊細さも書き込みがきちんとしていてしかも全体の構成として構図の切り取り方にも配慮がよくされています。

福岡通男

福岡通男さんの作品を紹介します。

福岡さんは1949年に北九州市に生まれました。

福岡さんの作品は半立体的油画といったような画面全体から形の凸凹であったり、絵の具の厚みによって情景を背景を作り上げていると思います。

背景には具体的なものが描かれておらず、その絵の具の重なりや全体の構成によって一色の色味でも情景を私たちにも伝えられるようなそんな表現をしているなと思いました。

 

人々のタッチには表情の違いが少しばかり感じられますが、立ち姿であるのは変わりなく視線の方向にも一点が決まっているように感じます。

 

 

また、同じような上京の中に変化を与えるというのにははっきりとした違いがあると思いますが、それが最初に触れた土台となっている画面の凹やはいけいとなる絵の具の量が影響しているのではないでしょうか。

 

小絲源太郎

小絲源太郎さんの作品を紹介します。

小絲さんは東京に生まれました。

そのあと、東京美術学校の金工科に入学しました。

小絲さんの作品には、華やかな花瓶がありますが、金工科であったからなのか、立体で取り扱われているようなものがモチーフとされていると思います。


立体となっているものは、私たちの生活では当たり前のことですが、それがいかにきちんとしたパース、構図で描いているか、はたまた色使いによって立体感を出したりとそれぞれですが、きちんとした表現がされていると感じました。

描かれているものの他にも背景にも手が込められています。

一見色味は幅を感じられないのですが、モチーフに沿ったモチーフが映える色味を駆使して描いて載せているのがいいと思います。

加守田章二

加守田章二さんの作品を紹介します。

加守田さんは陶芸の概念を超えた独創的な意匠(デザイン)を与えました。

加守田さんには大きく分けて四つの時代があります。

午前中に紹介した富本憲吉さんを師匠にもつ加守田さんですが、このかたと出会った修行時代。技術の裏付けをつくる大甕陶苑時代。本格的に作陶生活に入った益子時代。そして燃える作陶魂の遠野時代。があります。

作品の中で遊んでいるような作品もあれば、まとまりのある全体の統一感に重視された作品など様々な作品が見られますが、それが自分の形態、時代が、はっきりとわかるような作品について興味が出ます。

富本憲吉

昨日は富本さんの弟子である、藤本能道さんの紹介をしました。

今日は、富本憲吉さんを紹介していきたいと思います。

富本さんは奈良県出身です。

東京芸大卒業の方です。

東京芸大では、建築・室内建築を学んでいたそうです。なぜ建築から陶磁器の陶磁の世界に入ったのかが不思議ですが、よく私の陶磁の友達の作品を見ていたりすると設計図というかプランを立てることで細かいところを決めていくようで、どの学科でも製図というものがあるそうです。

建築のそういった基本的なことが陶磁の道に進んでも使えることがあると思うとすごいです。

富本憲吉『色絵皿』

 

富本さんは陶磁器というキャンバスの中で鮮やかな色を操ることが得意とされています。

色彩・バランス・新たな模様・様々な図案を駆使して利用されています。

富本さんのデザイン観の重要な原点が大学での学びだったそうです。

陶磁器の中に描かれているものは、誰しもが圧倒される「色絵金銀彩」から、洗練された「日常のうつわ」があります。模様も特徴的にも感じますが、中に描かれるモチーフも濃淡がしっかりと描きこまれていていいなともいます。

藤本能道

今夜は藤本能道さんを紹介していきます。

藤本さんは富本憲吉さんと加藤土師萌さんに師事しました。

富本さんの作品と加藤さんの作品だと正反対とは言いませんが様式が違っている印象を受けました。

どちらかというと富本さんの作品と同じような陶磁器の中に絵を描かれています。

陶磁器を一枚のキャンバスとしているような作品作りをしています。

藤本さんの作品は多角形のような画面の切り替えがはっきりとした作り方をしています。

多角形の他にも、円形というか陶磁器が一種の巻物のような一周で一つの物語が生まれてくるようなそんな作品が出来上がっているという印象を受けました。

筆使いや、色使いには気を配らており全体とのバランスも考えられていてそれがより魅力を増してくれると思います。